「勉強に集中できる音楽を教えてください」10代女性

「勉強に集中できる音楽を教えてください」10代女性

         このお悩みの回答者
山田ライオン
ピスタ代表

月間130万PVのニュースキュレーションサイトの運営や法人向けWebマーケティング代行業務で培ったリサーチ能力を活かして、あなたのお悩みの解決策を代わりに調べてまとめます。2020年「もっと人の役に立ちたい」とお悩み相談サイトPistaを設立。好きな寿司ネタはびんトロ。

今回のお悩み


私はいつも勉強をするとき好きなアーティストの曲をスマホで流しながら勉強しているんですが、この前父親から「勉強しながら聞くならクラシックにしなさい」と言われました。


理由は「クラシックの方が集中できるから」なのだそうですが、私はクラシックとか全く興味がありません。


父親は会社で役員をしていて大学もかなりいいところを出ているので、たぶん言ってることは間違ってないと思うのですが、私は自分の好きな曲を聴きながら勉強する方が絶対いいと思っています。


でももし本当に集中力が上がる音楽があるなら、それを聴きながら勉強してみたいとも思います。


個人的なお願いになってしまうのですが、勉強に集中できるような音楽について教えてください。

やっこさん(10代・女性)


ご相談、ありがとうございます。

2007年にアメリカのスタンフォード大学の研究チームが発表した論文によると「音楽には学習能力だけでなく、集中力も高める効果がある」とのこと。

この研究を指揮した精神行動学のヴィノ・ドメノン助教授は「音の旋律が人間の脳内の状況を変化させ、理想的な学習環境を作り出す」と述べています。

参考 スタンフォード大学の研究で発見「音楽は脳を動かす」Stanford Medicine(英語サイト)

音楽を聴きながら勉強をすることについては「学習能力や集中力アップの効果が期待できる」と科学的にも立証されていることのようですね。

ただしいくつかの重要なポイントもあるようです。

そこで今回は、やっこさんがさらに勉強に集中できるような音楽を探すため『勉強に集中できる音楽』についてリサーチを行ってみました。

本記事がやっこさんのお役に立てると幸いです。

基本的には自分の好きな音楽でOK


かつては「本当に勉強に集中したいのであれば、音楽などの雑音は完全に遮断した方が良い」という意見が世間の常識として存在していたようです。

しかし冒頭でご紹介したスタンフォード大学の研究チームは「人間には騒がしい群衆の中にいても目の前の人との会話はきちんと聞き取ることができる能力(カクテルパーティー効果)が予め備わっている」といいます。

さらにジョンズ・ホプキンス大学の研究チームは、音楽を流しながら勉強をすることについて「学習した情報を維持することにも効果的である」といい、学校や学習塾などの教室では音楽を流すことを推奨しています。

この際に教室で流す音楽は、やはりクラシックが代表格に挙がっていましたが、讃美歌やラップといった「本人が楽しく新しい情報を記憶することができる音楽」であればどんなジャンルでも構わないといいます。

つまり「自分の気分が高揚するような音楽」であれば、音楽を聴きながら勉強をすることで学習能力や集中力アップの効果が期待できるというわけです。

どうやらやっこさんとお父さんの意見は、どちらも正しかったようですね。

できれば歌詞のない音楽がおすすめ


ここまではアメリカの大学の研究結果を基にお話を進めてきましたが、日本には「歌詞のある音楽は集中の妨げになる」という研究報告もあります。

これは「音楽の歌詞が言語として認識され左脳が反応してしまう」と、日本語という複雑な言語を扱う日本人特有の性質からきているのだとか。

特に日本語音楽の歌詞には、歌詞の意味を考えさせてしまうような表現が多いそうで、これが勉強の妨げになってしまうというわけですね。

であれば、日本人が勉強に集中したいときに聴く音楽は『英語の歌詞の音楽(ただしやっこさんが英語を聞き取れてしまうのであればNG)』か『歌詞のないインストゥルメンタル音楽』が良さそうです。

またこの際に聞く音楽は、日本の伝統的な三味線や笛を使ったものでなく、バイオリンやトランペット、チェロといった西洋音楽で使われる楽器を用いた音楽の方が、日本人の左脳は休まりやすいという研究報告もあります。

勉強に集中できる周波数


ここまで『音楽を聴きながら勉強をすると学習能力や集中力が上がる』『日本人には歌詞のない音楽の方が良い』ということがわかりました。

そこで最後に、もう少し勉強に集中できる音楽を掘り下げるため『周波数』についてもリサーチしてみました。

勉強をしているときには言葉や数字の分析を行う左脳が活発に動いているそうですが、このとき同時に『感性や創造性を担う右脳』にも刺激を与えることで、脳をリラックスさせるアルファ波が出やすくなるといいます。

右脳に刺激を与える具体的な方法は『高周波数(3500〜4000hz)の音楽を聴くこと』で、これはクラシックの代表格であるモーツァルトの楽曲に多用されている周波数なのだとか。

また「人間が精神的に最も安定するとされている周波数は151hz」「癒し効果のある奇跡の周波数は432hz」「直感力を覚醒させる周波数は852hz」など、周波数に関する様々な情報も見つかりましたが、効果のほどは人それぞれで意見が割れているようです。

周波数が人間の脳に与える影響についての研究はまだまだ歴史が浅いようで、明確なエビデンスを見つけることはできませんでしたが、やっこさんが実際に聞いてみて「良いな」と思われる周波数を探してみるのも面白いかもしれません。



実際にYouTubeで「集中 周波数」と検索すると、勉強に集中できる音楽として様々な楽曲が上がっているので、試しにこの中からやっこさんが心地よいと思われるものを聴きながら勉強されてみてはいかがでしょうか?

以上が、私からの調査報告となります。

本記事がやっこさんの勉強のお役に立てると幸いです。

まとめ
  • 基本的には自分の好きな音楽でOK
  • ・本人が楽しく新しい情報を記憶することができる音楽であれば、学習能力や集中力アップの効果が期待できる

  • できれば歌詞のない音楽がおすすめ
  • ・日本人にとって日本語の歌詞は左脳の容量を圧迫してしまう恐れあり

  • 勉強に集中できる周波数
  • ・3500〜4000hz:脳をリラックスさせる周波数

    ・151hz:精神を最も安定させる周波数

    ・432hz:癒し効果のある周波数

    ・852hz:直感力を覚醒させる周波数