私は現在40代なのですが、できれば自分の中学レベルの英語を1からやり直したいと思っています。
というのも、先日オーストラリアへ行った際、私が英語をほとんどしゃべれないせいで現地の人とのコミュニケーションが上手く取れずに非常にもどかしい思いをしました。
幸い英語の話せるツアーガイドの方が付いていたのでホテルでのやり取りや食事に困ることはありませんでしたが、1人のときに現地の方に話しかけられるとアタフタしてしまい、自分の英語が中学生レベルで止まっていることを実感いたしました。
次にオーストラリアへ行くときはもっと現地の人と英語でコミュニケーションが取りたいと、日本に戻ってきてから中学時代の英語の勉強を自分なりにやり直してみたのですが、歳のせいか思うようにはかどりません。
40代でも英語が身に付く何か良い勉強法などがあれば知りたいです。
鳥秋さん(40代・男性)
グローバル化が進む現代では英語が話せることのメリットも大きくなってきているといわれているので、鳥秋さんの「英語を1から勉強し直したい」という今のお気持ちはとても意義のあるものだと思います。
また少し余談となってしまいますが、鳥秋さんの英語が話せるようになりたい理由がビジネス的なものや損得が絡んだものではなく「現地の方とコミュニケーションが取りたい」という人間味に溢れたものであることも、とても素敵だと感じました。
かくゆう私も英語があまり得意な方ではないので、今回は私自身もこれから英語を学ぶつもりで『40代から学ぶ効率的な英語学習』というコンセプトを基に効率的な英語の勉強法についてリサーチしてみました。
リサーチの結果、今回ご紹介したいのはTOEICテストLR+SWの合計で1390点満点という異色の経歴を持つ東進ハイスクールの英語教師・安河内哲也さんの学習法です。
安河内先生によると、英語を話せるようになるには下記の4つをバランスよく学ぶことが重要であるそうです。
- リスニング(聞く力)
- スピーキング(話す力)
- リーディング(読む力)
- ライティング(書く力)
そこで本記事では、上記4つを安河内先生の著書である『できる人の英語勉強法』を元にまとめてみましたのでご覧ください。
鳥秋さんがこの先、英語を流暢に話せ、海外の方々とコミュニケーションを取れるきっかけとなれれば幸いです。
目次
① リスニング(聞く力)
安河内先生によれば、リスニング(聞く力)を養うのに一番効果的な方法は『ディクテーション』であるといいます。
ディクテーションとは『まずはスクリプト(字幕)を見ずに英語を聞き取り、それを聞こえたまま文字に書き起こす』という言語習得のトレーニング方法のことです。
その後、自分の書き起こしたものをスクリプトと照らし合わせながら確認・復習します。
このときには『聞き取れなかった英語』に着目すると同時に『わからなかった理由』にも注意(精聴)する必要があるといいます。
そして自分の書き起こしたものを見ながら50回、書き起こしたものを見ずに50回と同じ英文を繰り返し聞き流します。
その後は『スクリプトを見ながら一緒に音読』『スクリプトなしで一拍遅らせながらの音読』を繰り返します。
*声に出して『音読』することが重要であるそうです
このディクテーションによって『英語の音を発音するための筋肉の動き』が体に染み込んでいき、少しずつ英語を話すための筋肉回路が形成されていくそうです。
ちなみにディクテーションは、たくさんの英文を一度にいろいろと聞こうとするのではなく、絞った英文を繰り返し聞いた方が効果的であるのだとか。
また英語の聞き取りには『発音記号』を先に習得することが、最も近道であるといいます。
発音記号とは『言語の発音を表記した記号』のことで、例えば『Apple(アップル)』の『ア』は、ネイティブでは「ア」と「エ」の中間ぐらいの音で発音されています。
このネイティブな発音をそのままカタカナで表すと「ェアポゥ」、これを発音記号で表記すると『æpl』となります。
発音記号に関しては、下記のAtsueigoさんのブログに一覧表ととても詳しい解説が音声付きで掲載されていますので、こちらを参照されると非常にわかりやすいと思います。
参考 【全てに音声付き】英語の発音を良くしたいなら「発音記号」を覚えようAtsueigo
ちなみに安河内先生は『発音記号は1日30分を2週間で一気に勉強して習得すること』を推奨しています。
② スピーキング(話す力)
次にスピーキング(話す力)についてですが、安河内先生は「ネイティブスピーカーという幻想を捨て、少数派のアメリカ英語を目指すのではなく国連の英語を目指そう」と説いています。
つまりネイティブな発音にこだわるよりも「きちんとコミュニケーションが成立する英語を身に付けよう」というわけですね。
さらに発音については「ジャパニーズイングリッシュで笑いを取るくらい開き直ろう」とまでおっしゃっています。
それよりも自分が主張したいことを『理由・具体例・反論』を用いて『結論』へと結ぶことで、論理的な話し方に意識を集中することを推奨していました。
③ リーディング(読む力)
リーディングでは「英語は日本語に訳さずに読み、読んだまま聞いたままを理解していくこと」で直読力・直解力を養う訓練が非常に効果的であるそうです。
この時のコツもやはり『音読すること』で、英文を後ろから前に戻って読まない(英語の文法は日本語と逆になっているため)という基本的な能力・習慣が身に付くといいます。
また聞き取りの際の英文の教材は『自分が面白いと思えるもの』を選ぶことも重要であるのだとか。
ちなみにリーディングでの最終的な目標は『音読のスピードで文書を読めるようになること』です。
④ ライティング(書く力)
最後にライティング(書く力)ですが、安河内先生はこれまでに身につけた『日本語の語彙力』がライティング力に直結するといいます。
それにはまず『日本語をとことん単純化』し、英語のシンプルパターン(わかりやすい単語やフレーズ)だけを使って『伝えたいことを書く練習』が最も効果的であるのだとか。
また、このとき用いる英語のパターンは『高校1年生までに習うシンプルな英単語・フレーズ』で十分だといいます。
またライティング力は『資格試験を目標にすると語彙力増強のチャンスになる』といい、お金を払ってでも『添削・確認・矯正』をしてもらえる環境に身を置くことを推奨しています。
最後に
ここまで安河内哲也先生の著書を元に、英語の勉強に大切な4つの方法をまとめてきましたが、総合的にはリスニング(聞く力)を養うための『ディクテーション』が、英語力を身に付けるには最も効果的で重要な学習法であるようです。
ちなみに安河内哲也先生はオンラインスクールの監修もやってみえるそうなので、鳥秋さんに金銭的な余裕があるのであれば、こちらを受講されてみるのも良いかもしれません。
参考 中学英語を使える英語に!動画で学ぶ英会話株式会社JJイングリッシュ社
以上が今回、私のまとめた調査報告となります。
本記事が鳥秋さんの英語学習のお役に立てることを願っています。
- 40代で中学レベルの英語をやり直したい
・リスニング(聞く力)
・スピーキング(話す力)
・リーディング(読む力)
・ライティング(書く力)
上記4つの順番で勉強する。
最も効果的な方法はリスニングにおける『ディクテーション』