キー子さん(20代・女性)
ご相談ありがとうございます。
車はネットや雑誌に載っている本体価格に加えて税金や登録費用などの諸経費がかかるものですが、それにしても65万円の車が110万円になるのは驚きです。
おそらくこれはナビやETCといったオプションも全て付けた見積り額なのではないかと思われます。
昨今では若い人に車が売れなくなってきているので、本体価格は原価ギリギリの価格設定にして後から諸経費やオプションで利益を出す店も増えてきているそうです。
ですので車屋さんも決してキー子さんを騙そうとしたわけではなく、とりあえず最初はダメ元でフルオプションの見積もりを出してきたのかも知れません。
ここから出された見積書を確認して本当に必要なオプションだけを付けるようにすれば、車検代を含めたとしてもおそらく本体価格+20万円くらいに収まるのではないかと思います。
このくらいの価格であれば、他のお店が同じ車を80万円ほどで売っていることにも納得がいきます。
少しお話がそれましたが、今回はキー子さんが車を買われる際に使える『見積書の見方』や『値引き交渉のコツ』についてまとめてみました。
本記事がキー子さんのお役に立てると幸いです。
見積書の見方と注意点
まずは見積書についてですが、そもそも見積書を出してくれなかったり諸経費の内訳がわからない合計金額のみを出してくるお店には要注意です。
悪質なケースでは見積書にとりあえず押印させて契約を迫ってくるお店もあるそうですが、そもそも見積書は契約書ではないので押印をする必要はありません。
また見積書には法的な強制力もないので「見積書に押印してしまったから」といって必ず車を購入しないといけないわけでもないのでご安心ください。
上記はかなり特殊な事例なので、よほどのことない限りこのようなお店に出くわすことはないとは思いますが、ここから先は一般的なお店で出される見積書の内訳です。
基本的に車の見積書には大きく分けて以下のような分類で諸経費が記載されています。
A | ・税金(自動車取得税や消費税など) ・自賠責保険料(強制保険) ・自動車リサイクル料金 |
B | ・整備費用(お客さんに車を渡す前の整備代) ・陸送費(他店から車を取り寄せる場合の費用) ・納車費用(家まで車を届けてくれる費用) ・車庫証明費用(5000円〜) ・登録手続き代行費用(陸運局に登録するための費用) |
C | ・オプション費用(ナビやETC、ボディコーティングなど) |
『A』に分類される税金や保険料は車を購入する際に必ずかかる法的な費用のことなので、どのお店で車を買っても必ず同額の費用がかかります。
『B』はお店によってもっと細かく分けられているケースもありますが、おおよそどこのお店でもかかってくる費用で、サービス料や整備費用はお店によってまちまちです。
『C』もお店によりますが、その店舗ならではの商品やサービスが付いている場合もあります。
この中で交渉の余地があるのは『B』と『C』です。
ただし『B』はある程度、車のことに詳しくないと値下げまで持っていくのは難しいかも知れません。
『C』に関してはナビやETCを省いたり、お店によっては付いてくるボディーコーティングサービスや洗車オプションサービスなどを断ることで安くすることができます。
車の見積りで値引き交渉するコツ
世の中には様々な車の値引き交渉術がありますが、今回は今のキー子さんがすぐに使える『キー子さん専用の値引き交渉術』を考えてみました。
それがこちらです。
- 相見積もりを取る
- わからないことは全部質問する
- 車に詳しい人を連れていく
まず『相見積もりを取る』についてですが、これは他の車屋さんで同じ車の見積りを取ってくるという方法です。
これは単純に他のお店との価格比較ができるだけでなく「他店で買われたくない」という担当者の心理をつく作戦でもあります。
これは主に新車を購入する際に『他メーカーの同じジャンルの車で相見積を取ることで目当ての車の値引き交渉を図る』という昔から使われている手法でもあるのですが、中古車の場合でも効果があります。
また他のお店の見積書をもらうことで担当者の対応の比較もできるので「どのお店が一番良心的なのか?」というポイントも見極められるようになります。
次の『わからないことは全部質問する』は交渉術の基本で、無駄な費用を抑える最もシンプルで効果的な方法です。
車屋さんによっては『整備』と称して交換する必要のない部品を交換していたり、いらないオプションを勝手に付けていたりすることもあるので、そこを的確についていくことで無駄を省きます。
最後は『車に詳しい人を連れていく』ですが、今のキー子さんであればこれが一番簡単で効果がある方法かも知れません。
車に詳しい方が近くにいることが条件となってしまいますが、その方にあらかじめ欲しい車の条件や予算を伝えおくことで交渉をスムーズに進めることができます。
まずは身の回りで車に詳しい方がいないかどうか探されてみるのも良いかも知れません。
以上が私からの調査報告となります。
本記事がキー子さんのお役に立てると幸いです。
- 見積書の注意点 ・そもそも見積書を出してくれなかったり諸経費の内訳がわからない合計金額のみを出してくるお店には要注意
- 車の見積りで値引き交渉するコツ ・相見積もりを取る ・わからないことは全部質問する ・車に詳しい人を連れていく